「いーえ!
ぜんぜんっ!!」
「家族とか・・彼氏、心配しない?」
「大丈夫ですよ、家族は放任主義だし・・彼氏は残念ながらいません」
覗き込むように見る三輪さん。
苦笑いをするあたし。
「そうなの?
美桜ちゃん可愛いのに」
「な、名前だけでしょ?」
恥ずかしくて早口になってしまった。
「そんなことないのに・・
あ、美桜ちゃんもコーヒーでいい ?」
「あたしコーヒー飲めなくて・・オレンジジュースで」
どうもあの苦いのが好きになれなくて、あたしにはまだ大人の味は早いのかな。
三輪さんは慣れた手つきでオレンジジュースを注文してくれた。
「タバコいいかな?」
「どうぞ」
ライターを持った左手が一瞬キラッと光った。
薬指の指輪・・・
三輪さん結婚してるんだ。


