ドア越しでも、お父さんに背を向けているあたしの耳にはっきりと聞こえてきた。
「美桜は日に日に百合子(ユリコ)に似てくるよ、
悲しいくらいに・・・」
へぇーそんなに似てるんだ「お母さん」に。
あたしはわざと音を立てて階段を上がった。
いつからかな・・
家にいても一人ぼっちだと思うようになったのは。
お父さんは食事や洗濯も「お母さん」の代わりにしてくれて、あたしを養うために夜遅くまで働いてくれている。
あたしは何の不自由もしていない。
でも・・必要最低限の会話しかしなくなった。
あたしがまだ何か話しかけようとしても、ふっと背を向ける。


