「・・・・・」 薔薇男さんが離れた瞬間、薔薇の香りとタバコの匂いが交差した。 また爽やかな笑顔を残して去っていった。 あたしはしばらく呆然としていたけど、鞄の中から慌てて携帯を取り出した。 「090−××××・・・ミワっと」 薔薇男さんがあたしの耳元で囁いたのは(たぶん)薔薇男さんの携帯番号と名前。 薔薇男さんじゃなくてミワさんっていうんだ。(当たり前だけど) あたしは何度も頭に入れた携帯番号を繰り返し覚えていた。