その横顔が綺麗で僕は・・

「百合子・・」

そう呼んでいた。


百合子の目はまだ開かない。

そっと近づいて名前を呼んで、唇を重ねた。


触れたのかどうか分からないキス。

頬をピンク色に染めて僕を見た。



そして僕達はまた・・
今度はちゃんと唇を重ねた。









それから二人の仲がどうなったのか分からなかった。


僕の気持ちはもう百合子に傾いていたけど、百合子は?


百合子は綺麗な女だから、僕を好きだなんて思えなかった。



キスはしたけど、「好き」を伝えられずにいた。





また百合子の姿を見かけなくなった。



勝手にキスなんかして怒って、避けられているのかなとも考えて僕から積極的に動くことができなかった。