「あたしはただ花が好きなだけ。それだけだよ・・・ それじゃだめ?」 今度は少し悲しそうな目で僕を見つめた。 「そんなことはないですけど」 「よかった」 結局僕は百合子に何も言えないまま、正式入部してしまった。 変わり者だし、コロコロ忙しく表情が変わる百合子。 そんな百合子の魅力に僕はいつのまにか落ちていった。 しばらく部室に顔を出せない日々が続いた。 テスト期間だったし、百合子も頑張っているのだろうと考えていた。