「花研究所は何をするんですか?」 咳を一つして、心を落ち着かせてから百合子に聞いた。 「何にもしないよ?」 「えっ?? 例えば花を細かく研究するとか・・」 「え? 平野くん、そんなことしたいの?」 百合子は明らかに「あたしはヤダ」っていう顔で僕を見た。 だめだ・・・ 完全にこの人のペースに巻き込まれている。