「あ、コーヒー入れるね」

「いや、別に・・」

「昨日買ってきたんだ。
平野くんが来るからね」


まだ開封されていないコーヒーを百合子は開けた。



僕のために??
少し胸がドキッとした。





「先輩は飲まないんですか?」

「あたしコーヒー飲めないの。
これが一番大好き♪」


百合子はペットボトルに入ったオレンジジュースを振って見せた。

笑う百合子は子供のように無邪気だった。