百合子と初めて会ったのは、僕が大学に入学した時だった。



僕はどこにでもいる大学生で誰かの目に止まる、

ましてや当時、大学一の美人の目に止まるなんて思ってもいなかった。





入学式を終えてサークルの勧誘など適当に友人達と見て回っていた。




「俺はやっぱり、トラベルサークルかな。

旅行で解放的な気分になって 、女の子達とも仲良くなれそうだし」

「動機が不純だな〜
亮祐は、どーするんだ?」

「俺は・・・」


僕の声と重ねるように甲高い女の声が後ろから聞こえた。