妻が苦しんでいる時に、俺は携帯の電話帳の中から『美桜』を探していた。







「・・・今から少し会えないかな?」


ははっ、
自分で言って笑えるよ。

俺は一体何がしたいんだ?



そう思っていたのに美桜と会うと、何もかも忘れられるんだ。



無邪気に笑う姿、

頬をピンクに染める姿、

辛い過去

いや、今もまだ背負っている美桜が『罪』と呼ぶことも全部、守ってあげたい。



でも本当は俺が美桜に守られていた。