「今なんて・・?」
俺は菜花の病状を聞くために医師と向かい合っていた。
薄暗い部屋の中は、窮屈で息ができない。
「・・・奥さんは原因不明の病気です。
今の所、治療の方法もありません。
残念ですが、今のままだと奥さんはもってあと1年かと・・・」
棒読みのように聞こえるセリフをたんたんと話す。
うそ、だろ?
菜花はあんなに元気じゃないか?
さっきだって、くだらない冗談を言い合って笑っていた。
菜花は何も変わらない。
変わっていない。
「どうしますか?
このことを奥さんに話しますか?」
医師の言葉を遮るように俺は部屋を出た。


