お見合いが上手くいったのか分からないけど、俺たちは無事結婚した。
もともと親に逆らえるわけない二人だ。
決められたレールを、これからも歩いていく。
それでも、それなりに幸せな毎日を送っていた。
「ただいま」
いつもなら「おっかえりー」の声が聞こえるのに、
しばらく玄関で待っていたが聞こえなかった。
明かりは点いているし、ごはんのいいにおいもする。
なのに、菜花の姿が見えない。
「菜花??」
俺はゆっくりとネクタイを緩めながら台所へと向った。
「なの・・か・・?」
何が起こったんだ?
目の前の状況をすぐに理解できない。
体が金縛りにあったように動かない。


