次の日も満員電車に耐えて、花屋に向う。


今日バイトは休みだから気分的にゆっくりなんだ。


でもあたしのライバル(!?)薔薇男がいるから、急がないとっ!






いつも以上に息を切らして花屋に辿り着いた。



久しぶりの全力疾走で声が出ない。



「す・・すいま・・ぜぇ・・はぁはぁ・・バ、薔薇を・・はぁ」




途切れ途切れの言葉に店員さんが心配したのか駆け寄ってきてくれた。



「美桜ちゃん大丈夫?」




汗が体中にまとわりついて気持ち悪い。


そのうえ店員さんの一言でさらに気分が悪くなった。


「美桜ちゃんごめんね!
今売り切れちゃったんだ」

「はぁ・・はぁはぁ・・ぜぇ・・えぇぇぇぇぇ!」

声にならない声で必死に叫ぶ。




今?
今売り切れたの??

まさかっ!

薔薇男!?