「おかえりー
お父さん!」
呆然と立っているお父さんに気付いて、声をかけた。
あたしは家の庭で必死に草と格闘していた。
何度も汗を拭いながら、
あたしがやるべきことを・・・
逃げずに、お父さんとお母さんと向かい合うんだ。
大丈夫、
今のあたしなら大丈夫だから。
「何をしてるんだ?」
「ウチの庭、荒れちゃってるでしょ?
せっかくこんなに広いのに」
「そうだが・・」
「だからさ花、植えようと思って!
お母さんが生きてた頃みたいに」
そう言ってあたしはまた草と格闘し始めた。
長年、根付いただけあってそう簡単に抜けてくれない。
「お父さん?」
スッと手が伸びてきて草を引っ張り抜く。
あたしが苦労していたことを簡単に終えてしまった。
あたしは嬉しくなった。


