そのくらい、知ってたよ





そっか、とリキ君は笑い、私の頭を撫でた。

「リ、リキ君、くすぐったいよ。」


「だって、しぃの髪の毛柔らかくて気持ちいい。」





そういうこと、普通に言わないでほしいい。





「はは、しぃ、顔真っ赤。」



わかってる、自覚してるよ。




「恥ずかしいよ、リキ君。」




「いいじゃん、ーーーー彼女、なんだし。」






カノジョ。




その言葉に込められた、意味。






「あはは、更に真っ赤っか。」







「…慣れてないのっ。」






ムキになってリキ君を見上げる。



…背、高い。


私が155あるかないかだから、リキ君は180くらいか。



がんばって首を捻る。




「しぃ、あのね、それ上目使いにしか見えないよ。」





「〜〜っ、違う、」





顔を効果音がつきそうな勢いで下げる。
と、頭がリキ君の胸にコツン、と当たる。






「あらま大胆」