「キスくらいで騒ぐなんてお子様だな…」
「そりゃ騒ぐよ!!!
だって…だって……っ!!!」
「ファーストキスだろ?」
そうサラリと口にされ、私の顔は今まで以上に真っ赤になった。
林檎に負けず劣らずの顔になっているに違いない。
「…そうだよ!!!」
なんか文句ある!?
と言わんばかりに大きな声で言った。
すると月夜は声を上げながら笑った。
「…文句などはない。
…俺がお前の彼氏として、お前に“恋愛”と言うものを教えてやるよ。」
そう言うとまた私に優しくキスをした。
痺れてしまった頭の芯が余計に痺れ、もう何もかも考えられなくなりそうだった。
「…んっ!!」
「…な……っと!!」
私が抵抗の言葉を口にしようと口を開けると、柔らかな舌が口内に入ってきた。
「……んんっ!?」
ファーストキスも初めてだったのにこんな大人なキスをされて、私は月夜のなすがままになった。
しばらくして唇が離されると、私は酸素を求めて大きく息を吸い込んだ。
「……はぁ……っ」
「ヘタクソ。」
「なっ!?」
月夜は妖しく笑いながらそう言った。


