文化祭準備で多忙を極める中、私は文化祭1週間前の今日、お菓子作りに励んでいた。


理由はもちろん、佑斗にプレゼントして、告白するため。
……上手く行くかは誰にもわからないけれど、とりあえず動いてみようって思った。


それは、月夜や千佳ちゃんのおかげだ。


「月夜や千佳ちゃんにも別のものをプレゼントしようかな……」

……特に、月夜に……
あの日から、月夜の態度は戻ることなく冷たかった。
それがこの上なく寂しくて…、最初の遊ばれていた頃が恋しいくらいだった。

「佑斗にはハートのチョコケーキ、月夜にはチーズケーキ、千佳ちゃんにはクッキー……おし、これでいこう。」

私はそれぞれにプレゼントするものを決めると早速作り始めた──