「衣装づくり、一緒に頑張ろうね。」


「…うん。」


「なんて呼べばいいかな?」


「何でもいいよ。」


…うーん。
やっぱり人と喋るの苦手なのかなこの子。


「じゃあ下の名前で千佳ちゃんって呼ぶね!私のことは夢希って呼んで!」


「夢希…ちゃん。」


「うん。
よろしく。」


私は千佳ちゃんにニコッと微笑みかけた。
すると千佳ちゃんも少しだけ笑いかけてくれた気がした。


佑斗みたいに、クラスみんなのことを把握するのは無理かも知れないけれど、この文化祭を通じて、少しでもクラスのこと、知れたらいいな…そう思った。