「…もしも私が生き還ったら…月夜は…」
「もちろん、消えるな。」
そんなの…!
「ダメだよ…!」
私の言葉に月夜は、
“お前はバカか”と言い放った。
「なんでそんなに人のために一生懸命になるんだよ。
たまには守れ、自分のことも。」
「でも、好きな人が消えてしまうなんて、イヤだ…!」
「…そうか。」
月夜は私に近づくと、そっと私の身体を抱きしめてくれた。
そして、初めて出会ったときのように、耳元で囁いた。
「…その言葉、そっくりそのまま返してやるよ。」
トロケてしまうような、甘くて低い声。
そして、言い放たれた言葉に、私は絶句した。
「それって…どういう…」
「そのままの意味だ。」
そう言うと、月夜は私の唇にキスを落とした。