俺の言葉に、三月さんは厳しい表情を見せた。
「…わかった。
ただな、絶対に運命を変えるな。
俺は、お前を消すことはしたくない。」
「…はい。」
俺は卑怯なのかも知れない。
好きな奴を守るのではなく、自分の身を守るのだから。
…ただ、夢希と同じ。
俺の願いは夢希を連れて逝くこと。
アイツの最期の願いは、俺に連れて逝ってもらうこと。
それだけは叶えてやりたい。
そして、俺も思い、伝えたい。
そう思わせたアイツにお仕置きしてやりたい。
「とびきり甘い、お仕置き…してやるよ。…叶うのなら…な。」
俺は切ない声色でそう言った。
惚れるのが早すぎだ、バカ。
それは、俺も夢希も同じ。
俺らは二人ともバカなんだな…。
