あたりが急に光り出し、目の前に…月夜が現れた。
「月夜…!」
「夢希…」
うそ…本物の月夜なの?
「ごめん、この俺は幻影にすぎない。
お前が強く願ったから…こうして5分だけ、お前の前に現れることが出来た。」
…こうして不思議なことが起こるのは何度目だろう。
月夜と出会ってから不思議なことばかり。
私が渡したネックレスは普通のネックレスのはずなのに。
「なんで早く伝えなかった。」
「…え?」
「俺のこと、好きなんだろ?」
「…!」
そう。
私は月夜のことが好き。
でもいざ彼を目の前にすると、何も言えなくなってしまう。
「…それ…は。」
「そうなんだろ?」
月夜は私の顔を真剣な瞳で見つめながらそう言った。
私はその目に吸い寄せられ、逸らすことが出来なくなった。


