文化祭は幕を開けた。


私と佑斗、千佳ちゃんを始め、たくさんの人がお化け役に入った。


頑張って準備した甲斐あり、無言で飛び出すだけでたくさんの人が怖がってくれた。



「……。」


『キャー!!!』


「あなたの魂ちょうだいよー……!」


『うわああああ!!』


……なんか自分で言っててむなしい。
月夜に言われたようなことを自分で言ってるところあたりが……。


それでも怖がってくれるならいいか。
だって私にとっては最後の文化祭で、あと数週間の命なのだから、楽しんで死んでいこう。


そして、悔いのないような人生にしよう。