「なんで出会って少ししか経ってない人にこんなことされなきゃいけないわけ!?」


もう訳わかんない!!!


「…1ヶ月間、俺がお前の彼氏になってやる。ありがたいと思えよ?」


「はぁ!?」


何であんたが私の彼氏になんか!!!


私がそう思ってるとまたもや私の心を読んだようにさらりと言った。


「…お前、今更彼氏なんて作っても1ヶ月後に別れる羽目になるんだぞ?
初めての彼氏を苦しめてもいいのか?」


……あ。


月夜の言うことはもっともだった。
私はこれから死にゆく運命。
…それは決まっている事実なのだ。


「私……」


「……死ぬのが怖いのか。」


月夜の言うことは信じがたいことだけど、月夜の言うことに嘘がないことは私にも理解することができた。


死ぬことは怖いに決まっている。


でもそれが私の“運命”
決まってしまった定めなのだ。


それでも私は……


「ごめん、月夜。
私は、自分の恋を叶えたい。
佑斗が好きなのに、月夜と恋をすることなんてできない。」


佑斗が私のことをどう思ってるかは知らない。
でも私は自分自身の気持ちを伝えてから死にたい。


それが私の最期の願いだった。