【続】恋愛のやり直し方

私の質問にその人は、僅かに口角をあげた。


「たぶんそうね。最近はマスコミの取材も受けるようにしてるから」




初めて刺々しい口調ではなかった。




少しだけ場が和んだとホッとする反面、新たに生まれた疑問



彼女は確か電話で私に『友田の叔母』だと名乗った。

ということは、友田にこんな有名旅館の親戚がいるということ。




彼からそんな話聞いたことがなかった。


というより、友田から家族について話されたことがないことに今頃気がついた




あれ?
そう言えば、私も自分のこと話してこなかったかも………



私たちは、これで付き合ってると言えるのだろうか




だから、竜くんにいつまでも心配されちゃうんだ。





「………っと、アナタ聞いてるの?」



耳の奥がキンキンするような甲高い声でハッと気がついた。


目の前には、「信じられない」と言わんばかりの呆れた顔。



さっきまで少し和んだ空気はすでになかった。