【続】恋愛のやり直し方

話を強引に終わらせて、片付けの続きをしようと立ち上がった私の腕を友田がつかんだ。


「綾、座って?」

口調は優しくお願いするようなのに、行動はノーと言わせない。
掴んだ私の手を引き、再びソファーに座らせた。


「………うん」



従うしかない雰囲気に、素直に頷いた私。
だけど、友田はつかんだ私の腕を離すことはしない。



「もしも、これから何か不安なことがあったらすぐに言って?一人で抱え込まないって約束して?」


まっすぐ向けられた視線に甘さは1ミリもない。
その目は、私を甘やかせるための言葉じゃないと語っている。


そして、友田の中に何か揺れる物がある直感する。


それが、何なのかはさっぱり分からないけど。



聞いてもいいのだろうか?







「分かった」


結局聞けなかった。
怖かった。


「約束するよ。俺は何があっても綾を守るから。信じてついてきて」



私に向けた言葉なはずなのに、それはどこか自分に言い聞かせ、自分を追い込んでいるように聞こえた。