【続】恋愛のやり直し方

「綾?どうしたの?」






吐く息が顔に掛かるくらい、近づく友田の顔。




「ち、ちょっと先生!こんなに近づかれたら話せない」





両手で、ポンと胸のあたりを押しやると、簡単に離れていった友田の身体。
あまりにもあっけなくて、押した私が戸惑ってしまう。




いつもなら、もっと意地悪く離れないくせに…



ふと見上げる先の友田の顔に、ドキンと胸が打たれる。




深く寄せられた眉間の皺。

ギュッと結ばれた唇。




冷たい目は、逸らさずにはいられない。





それは、誰が見たって明白に怒ってる顔。





「ど、どうしたの?」




やっと出た言葉は、震えていた。





「……」




友田の冷たい視線は、私を捕える。
ゾクリと背筋が凍るような感覚にブルッと震える。




「センセ……んっ」



震えた私の声は、友田の唇によってあっという間に塞がれた。
顔を逸らそうとする私の頬に両手をあてて、動きを封じる友田。