原因なんて考えてみたところで、ピタリとハマるものなんて無かった。



先に浮かんだのは、『仕事』




彼の執筆が上手くいってないのだろうか。



違う。


このところ、連載は増えているし、その評価も上々だった。



相変わらずメディアの仕事も減ることはなくて、週に1日は何かしらの仕事が入っていて、マネージャーである道山さんが自宅へ迎えに来ている。




だとすれば、原因はプライベートにある。





今となっては、彼のプライベートはほぼ把握している。

というか、出来てしまう。




宣言通り、友田は私の引越しをトントンと進めてしまい、アッと言う間に私の住所は友田と同じになった。




すでに1か月が経とうとしている。





もしかして、慣れない同棲生活に嫌気がさしてきた……とか?



今まで自由気ままだった彼の生活に、私という存在はやはり負担になっていて、そろそろ限界なのかもしれない。