【続】恋愛のやり直し方

カクンと膝から崩れ落ちる私の身体を軽々と支えた友田は、やっと唇を解放してくれた。




「なに?アイツに虐められて、やりたくなっちゃったの?綾は、虐めてくれるなら誰でもいいの?」




「ち、ちょっと!なんでそんなっ―――」



冷たく見下ろす友田の瞳。
その奥にメラメラと揺れる光が見える。



その目に睨まれただけでゾクンとする。






私、いつからこんな?




ジワリジワリと追い詰められて、遂に壁にトンっと背中がぶつかった。





「じゃあ、なんでそんなエロ顔してんの?」





頬をツーッと指で撫で上げられる。




俯く私の顔を持ち上げて自分へ向けさせた友田。





「なんで?って聞いてるの」



「そ、そんな顔してないっ!」




蛇に睨まれたカエルの心境とはまさにこの事。
まっすぐ向けられたその目から逃れるように顔を背けると、「ふーん。気に入らない」という声がした。