【続】恋愛のやり直し方

ガタン

バタン



うわぁー。




今、この瞬間まで私たちだけだったはずの空間が、大きな物音と共に一気に変化する








「ちょっと、押さないでよ」


「だってよく見えないから」


「痛ぁー。誰か足思い切り踏んだでしょ」


「靴脱げた。どこだ?」






ドアから雪崩れ込んだのは、さっき私たちを見送ってくれた面々。



口々に自分勝手な発言し、誰一人会話が成り立ってない。








「コホン」と咳払いひとつで、全員がこちらを見、一気に沈黙する。





「何してんの?」




友田の冷ややかな問いかけは、一番初めに雪崩れ込んできた竜くんに向けられている。



ブルリと震えてしまうほど怖い。





その場にいた全員も同じだったようで一瞬にして静まる。





「アハハ…すみません。トイレ行こうと思ってドア開けたら、メチャメチャ濃厚なヤツ始めたんで……出にくくなりました」



首の後ろを掻きながら謝る竜くん。



言われてみれば、確かに外に出にくい状況を作っていたのは私たち。



友田が怒るのも筋違い。



「ごめ──」



謝ろうと口を開いた私の口を手で塞いで制止する友田。