【続】恋愛のやり直し方

「とても綺麗だ。こんな綺麗な花嫁は見たこと無い。自信をもって、彼の隣を歩きなさい」


「お父さん……」






包まれた手に、ギュッと力が籠められる。





「私の一生を捧げて幸せにします」




私たちのやり取りを見守っていた友田が父へ声かける


私を見つめる視線がゆっくりと友田の方へ向く。




「頼んだよ」



「はい」と頷き返事をした友田は、父に包まれていた私の手を取り、自分の腕へと導いた。





友田に私を引き渡しその役目を終えた父の、背中を見送っていると、絡めた私の手をギュッと握り「とても綺麗だよ」と囁く。




「ありがとう」



「さ、行くよ。ここからは、俺と綾の道だ」



「はい」という声は、胸がいっぱいで出なかった。


その代わりコクンと頷いてみせる。




私たちは同時に祭壇で待つ神父の方へ向き、同時に歩き始めた。