重厚な扉の前。
この扉の先に友田が待っていると思うと、自然と鼓動が速まる。
床に敷かれた赤いカーペットが友田の元への道標。
立ち止まる私たちを見守る係りの人が、扉に手をかけ「よろしいですか?」と尋ねた。
「行くよ?」
「はい……あ、あの」
「ん?」
「母を…よろしくお願いします」
顔だけ横を向き、父の顔を見上げると、扉をじっと見つめたまま「うん」とだけ呟いた。
「では、開けますね」
「はい。よろしくお願いします」
ガチャンと物々しい音と共に少しずつ開く扉。
ゆっくりと広がっていく向こう側の景色。
赤いカーペットの道標の先に立つ友田の姿がはっきりと分かるほど扉が開くと、隣の父が一歩前へと踏み出した。
白いタキシードを着てこちらを向いて立つ友田の背には、色とりどりのステンドグラスを通した光が射していて、その場所がとても神々しく見える。
私の姿をとらえた瞬間、綻びた口元。
じっと私の到着を待つ彼の姿に、改めて胸が高鳴る。
逸る気持ちを抑え、一歩また一歩とこれまでを振り返るようにゆっくりと進んでいく。
「おめてとう」と祝福の言葉に笑顔で応えながら、確実に一歩また一歩と友田へと近づく。
この扉の先に友田が待っていると思うと、自然と鼓動が速まる。
床に敷かれた赤いカーペットが友田の元への道標。
立ち止まる私たちを見守る係りの人が、扉に手をかけ「よろしいですか?」と尋ねた。
「行くよ?」
「はい……あ、あの」
「ん?」
「母を…よろしくお願いします」
顔だけ横を向き、父の顔を見上げると、扉をじっと見つめたまま「うん」とだけ呟いた。
「では、開けますね」
「はい。よろしくお願いします」
ガチャンと物々しい音と共に少しずつ開く扉。
ゆっくりと広がっていく向こう側の景色。
赤いカーペットの道標の先に立つ友田の姿がはっきりと分かるほど扉が開くと、隣の父が一歩前へと踏み出した。
白いタキシードを着てこちらを向いて立つ友田の背には、色とりどりのステンドグラスを通した光が射していて、その場所がとても神々しく見える。
私の姿をとらえた瞬間、綻びた口元。
じっと私の到着を待つ彼の姿に、改めて胸が高鳴る。
逸る気持ちを抑え、一歩また一歩とこれまでを振り返るようにゆっくりと進んでいく。
「おめてとう」と祝福の言葉に笑顔で応えながら、確実に一歩また一歩と友田へと近づく。

