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「さて、できたわよ」
「ありがとうございます」
崩れた顔をあっという間に修復してくれた斎藤さんは「先に行ってるわ」とにこやかに部屋を出ていった。
鏡に写る花嫁姿の私。
プリンセスラインのドレスは、ドレープがある豪華なもの。
きっと、友田が選んでくれたものだ。
まるで、全身を友田に包まれ守られているようにも思える。
ふと、前回の結婚式の時の事を思い浮かべてみたけど、正直思い出せない自分に苦笑した。
「綾ちゃん、いいかな?」
「はい大丈夫です」
ドアに向かって歩き出す。
裾の長いドレスは、歩き難くて、途中よろけて、傍の椅子にぶつかった。
「大丈夫?」
バタンと勢いよく開けられたドアから、父が駆け寄ってきた。
「アハハ…大丈夫。ちょっと躓いてしまって」
「はぁ、良かった。ケガでもしてたらエスコート役失格の烙印を押されちゃうよ」
そっと私の脇に手をあてて、引き上げてくれる父。
いつも思う。
この人の手もいつも温かい。
この手でたくさんの人を救ってきたのだろう。
「さて、できたわよ」
「ありがとうございます」
崩れた顔をあっという間に修復してくれた斎藤さんは「先に行ってるわ」とにこやかに部屋を出ていった。
鏡に写る花嫁姿の私。
プリンセスラインのドレスは、ドレープがある豪華なもの。
きっと、友田が選んでくれたものだ。
まるで、全身を友田に包まれ守られているようにも思える。
ふと、前回の結婚式の時の事を思い浮かべてみたけど、正直思い出せない自分に苦笑した。
「綾ちゃん、いいかな?」
「はい大丈夫です」
ドアに向かって歩き出す。
裾の長いドレスは、歩き難くて、途中よろけて、傍の椅子にぶつかった。
「大丈夫?」
バタンと勢いよく開けられたドアから、父が駆け寄ってきた。
「アハハ…大丈夫。ちょっと躓いてしまって」
「はぁ、良かった。ケガでもしてたらエスコート役失格の烙印を押されちゃうよ」
そっと私の脇に手をあてて、引き上げてくれる父。
いつも思う。
この人の手もいつも温かい。
この手でたくさんの人を救ってきたのだろう。

