【続】恋愛のやり直し方

「センセは、綾さんの考えてる事、しっかりお見通しでしたよ?」


「悔しいけど、綾を幸せにできるのは、あの男だけだって思った」




まるで自分の事のように得意気な竜くんと、その隣で涙を拭きながら、少し不機嫌な顔の真理子。







「式はちょっと先になるけど、父娘を心置きなくやらせてあげたいので、お義父さんも思う存分父親やってやってください。って、お願いされたよ。

いやぁ、同じ年の僕には考えられないほどできた男だよ」



その隣で同じように頷く母。




何でだろ?


外堀をがっちり埋められてる気がするのは、性格が素直に出来てないからなのか……




身内や親友に、大切な人を認められるってことは、喜ばなくてはいけないことなんだろうけど……




「私だけ知らないとか……何か嫌だ」



「あ……綾さん?」




子供じみた感情だとは思う。
ただ拗ねてるだけなんだ。


だけど面白くない。