この1年、私がこんなに充実した時間を遅れたのは、私の我が儘を黙って見守ってくれた友田のお陰以外ない。
お互いの親族に挨拶までしておいて、一向に進まない結婚に、周囲から何か言われていてもおかしくない。
だけど、私の耳には一切聞こえてこなかった。
それは、友田が周囲にちゃんと私の気持ちを説明してくれていたからだということは、何となく分かっていた。
もう、十分自分のしたい事がやれたと思う。
これから先、私がやりたかったことは、友田と一緒にしていきたい。
祭壇の光を背に、私の顔を覗き込む友田の姿は、やけに幻想的に見えた。
「綾、結婚しよう」
「はい。よろしくお願いします」
「綾の人生、預かります」
「ふっ。ナオの人生預かります」
顔を見合わせて笑い合う。
目尻を下げて笑っていた友田の顔が急に真顔になり、ゆっくりと近づいてくる。
私の顔との距離が縮まる速度に合わせて瞳を閉じる。
「愛してる」
唇が触れる寸前に吐息にのせた言葉。
「私も」という言葉は残念ながら塞がれた唇に阻まれてしまったけれど、合わさった唇に私の気持ちを乗せる。
お互いの親族に挨拶までしておいて、一向に進まない結婚に、周囲から何か言われていてもおかしくない。
だけど、私の耳には一切聞こえてこなかった。
それは、友田が周囲にちゃんと私の気持ちを説明してくれていたからだということは、何となく分かっていた。
もう、十分自分のしたい事がやれたと思う。
これから先、私がやりたかったことは、友田と一緒にしていきたい。
祭壇の光を背に、私の顔を覗き込む友田の姿は、やけに幻想的に見えた。
「綾、結婚しよう」
「はい。よろしくお願いします」
「綾の人生、預かります」
「ふっ。ナオの人生預かります」
顔を見合わせて笑い合う。
目尻を下げて笑っていた友田の顔が急に真顔になり、ゆっくりと近づいてくる。
私の顔との距離が縮まる速度に合わせて瞳を閉じる。
「愛してる」
唇が触れる寸前に吐息にのせた言葉。
「私も」という言葉は残念ながら塞がれた唇に阻まれてしまったけれど、合わさった唇に私の気持ちを乗せる。

