新生活も穏やかに始まり、いよいよ結婚の準備に……といったところで、私が待ってとお願いした。
もう少し『紺野綾』でいたいと。
私にとって、初めてできた父親。
その存在も関係も、やっぱりぎこちないものではあったけど、会うたび距離は縮まっていて、私もちゃんと紺野さんを『お父さん』と呼べていたし、紺野さんも『綾』と呼んでくれていた。
だから、少しだけ欲が出た。
父親に送り出してもらう花嫁になりたいと。
友田には申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど、素直に話てみると、快諾してくれた。
私は、その優しさに甘えることにした。
生活は変わらず、友田の仕事も順調。
変わったことは、竜くんが友田の担当では無くなり、うちに出入りするのが、ベテラン編集者の和田女史になった事。
竜くんから女性編集者に変わると聞いたとき、少しだけ不安だったけど、それも今となっては笑い話だ。
なぜなら、和田女史の興味はどちらかというと、友田よりも私にあるらしい。
つまりは……そういう事。
もう少し『紺野綾』でいたいと。
私にとって、初めてできた父親。
その存在も関係も、やっぱりぎこちないものではあったけど、会うたび距離は縮まっていて、私もちゃんと紺野さんを『お父さん』と呼べていたし、紺野さんも『綾』と呼んでくれていた。
だから、少しだけ欲が出た。
父親に送り出してもらう花嫁になりたいと。
友田には申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど、素直に話てみると、快諾してくれた。
私は、その優しさに甘えることにした。
生活は変わらず、友田の仕事も順調。
変わったことは、竜くんが友田の担当では無くなり、うちに出入りするのが、ベテラン編集者の和田女史になった事。
竜くんから女性編集者に変わると聞いたとき、少しだけ不安だったけど、それも今となっては笑い話だ。
なぜなら、和田女史の興味はどちらかというと、友田よりも私にあるらしい。
つまりは……そういう事。

