【続】恋愛のやり直し方

すまなさそうに話す紺野さんを見て、ますます彼の人となりを知ることになった。



何事にも真正面から向かう紺野さんは眩しかった。



こうして、相手に躊躇いもせず、自分の弱さも相手にさらけ出せる人はなかなかいないと思う。




彼のように生きたいと思う人はたくさんいるけど、実行できる人はあまりいないだろう。


たがらこそ、彼を慕う人は多いのだろう。




母との結婚を決めた後、どこからともなく聞き付けた多くの人たちからの祝福のメッセージが世界中から届いていた。





「紺野さん、私は、今まで自分の人生を恨んできました。

普通に両親が揃っていて、自分の存在に1ミリも疑問を持たずに幸せに暮らしている友人たちが羨ましかった。


虐待の記憶は無いけれど、その爪痕はたくさん残っていて、今でも嫌になることはあります」



「綾ちゃん……」




紺野さんは、自分の辛さのように悲しげな顔をした。


だけど、私が伝えたかったのは、そんなことじゃない。