【続】恋愛のやり直し方

ボスっと音が鳴るくらい友田の胸を叩いた。



せっかく心が穏やかになりかけてたのに・・・・・・

その一言で私の脳裏にすぐさま浮かんだ、昨日の夜の断片的な画を、慌てて追い出す。




こんな時にこんな事思い出すなんて、プシューっと頭から湯気が出てきそうなほど恥ずかしい。







「何思い出してんの?顔真っ赤」




「な、何も思い出してなんてない」





私の頭の中までお見通しの様子の友田。
必死で否定する私を、クスリと笑う余裕が恨めしい。



再び友田の胸に思い切りパンチ。







普段、趣味の格闘技で鍛えている友田の体には、私がどんなに叩いたところで堪えはしないらしい。



クスリと笑って再び前を向き、ハンドルを握る。





どこまでいっても余裕でムカつく。






「あのさ、綾の心配解決できたから」



「え?」