【続】恋愛のやり直し方

友田の顔まで20センチ。




「眉間、皺よってる。今度は何?」



私の眉間の皺を伸ばすように指でグリグリと擦る。



その手から逃れるように振り払うと、その手を掴まれる。




そして、今度はコツンと額をくっつける。




「綾、言って。何を心配してるの?」



「……無理。言えない」





まさか、『離れて暮らすのが嫌なの』なんて、恥ずかしすぎて言えない。






「ふーん。いいよ別に話したくないならそれでも」




「へっ?」





もっと追及されるかと思って身構えていたのに、あっさり『いいよ』と言われ、肩透かしをくらったみたいに感じる。




思わず『え?いいの?』と言ってしまいそうなのを寸前で飲み込んだ。




「じゃあ、行くよ」



あっさり引き下がったのは、何かの作戦かとも思っていたけど、どうやら違ったようで、エンジンをかけコンビニを後にする。