フラフラし続けた私がこれから、彼の元から逃げ出さないという覚悟を少しでもわかって貰いたいかった。
病室の並ぶ廊下を抜け、ナースステーションの角まで来ると、視線の先に友田の背中を見つける。
その瞬間、一気に平静を取り戻した体。
あまりに露骨な自分の反応に苦笑しつつも、友田の姿が、どんな安定剤よりも私に平穏を与えてくれるのだと実感して、頬が緩む。
私に背を向けて立つ彼は、まだ私の存在に気づいていない。
途端に生まれるイタズラ心
そっと気配を消して近づく。
あと数歩というところで、友田が一人ではなく、誰かと話していることに気づいた。
私が気づくのとほぼ同時に、その相手も、私に存在に気づいたようで、友田の肩越しに、私と視線が合う。
間もなくその人の視線に気付き、その視線を辿るように振り向いた友田。
「あ……」
振り向いた友田と視線があった瞬間、イタズラ心を見透かされたように感じて、喉の奥から変な声が出てしまった。
病室の並ぶ廊下を抜け、ナースステーションの角まで来ると、視線の先に友田の背中を見つける。
その瞬間、一気に平静を取り戻した体。
あまりに露骨な自分の反応に苦笑しつつも、友田の姿が、どんな安定剤よりも私に平穏を与えてくれるのだと実感して、頬が緩む。
私に背を向けて立つ彼は、まだ私の存在に気づいていない。
途端に生まれるイタズラ心
そっと気配を消して近づく。
あと数歩というところで、友田が一人ではなく、誰かと話していることに気づいた。
私が気づくのとほぼ同時に、その相手も、私に存在に気づいたようで、友田の肩越しに、私と視線が合う。
間もなくその人の視線に気付き、その視線を辿るように振り向いた友田。
「あ……」
振り向いた友田と視線があった瞬間、イタズラ心を見透かされたように感じて、喉の奥から変な声が出てしまった。

