【続】恋愛のやり直し方

今でも私に向けられる敵意からは、逃げ出してしまうことも多いけど……でも、友田に会って、少し変われた気がしてる。



「ううん、もう平気」



もうこれ以上自分を責めないでって伝えたかったのに、私から出てきた言葉はそれで……




また、自分の気持ちをちゃんと伝えられなかった。



母は小さく「そっか。ごめんね」ととう一度謝った。



そうじゃないのに。


もう母に謝ってほしくないのに、私がまたそうさせてしまった。



自分の不甲斐なさが恨めしい。





「お母さん、ごめ──」




「綾、彼待ってるんでしょ?早く呼んであげなさい」




俯く私にかけられた、優しい母の声。



こうしていつも気を使わせてしまう。




「……うん」




母の顔を見ることができないまま、私はドアを開けて廊下に顔を出す。








「……え?」



ドア際に立ってると思っていた私の予想を裏切り、そこには誰もいなかった。