【続】恋愛のやり直し方

胸がいっぱいで「ありがとう」と言うので精一杯だった。


そんな私を察した友田は、廊下の奥にある非常階段横のスペースに私を連れて
移動する。



周りからはちょうど死角になる場所で、さらに外から私を隠すように立たせた友田は、目に見えない何かから私を守るようにそっと抱き締める



「綾がそばにいてくれるなら、俺、なんでもできる気がするよ。だから、俺は綾が呑気に俺の横にいれるために全力を尽くす」


「ナオ……」



「だから、綾は安心して俺に守られてればいいよ」





ポンポンと優しく頭を撫でる友田に、堪えていた涙がポロポロと流れた。



私をどこまでも甘やかせる友田の気持ちが嬉しかった。



だから、私も友田が安心できるような場所を作ろう。そう強く思った。