【続】恋愛のやり直し方

おかれてる状況を一気に把握した友田は、さっきまでの甘い空気を一転させ、あっという間に支度を終えた。



私はといえば、バタバタと動き回る友田とは逆に、体と心の切り替えが上手くいかず、まるでお預けをくらった犬のような心境。




──なにか悔しい。





気持ちの切り替えが上手ではない私を、チラリと横目で見て、クスリと笑った友田。



「ごめんね。この償いはゆっくりしてあげるから」



「……なっ」




そばにあった枕を思いっきり投げつける。



さすがの反射神経で、見事にキャッチした友田は、枕をそっと私の横に置きながら優しく笑う。





「ごめんね」




「もうホントに信じらんない」



「だから、ごめんって」




「謝る位なら最初からしなければいいのに」




「綾の気が済むまで謝るけど、なんと言われようとそれはムリ」



「……信じらんない」




恥ずかしさを隠すようにバスルームへと逃げ込んだ。