【続】恋愛のやり直し方

「……や…め…て、んっ」



滑らかな唇の動きに、体の芯がジワリと暑くなるのを自覚する。


私の快楽のツボを把握することなんて、友田にとっては小説のネタ探しよりも簡単なんだろう。




全てお見通しとでも言うかのように、次から次へと通過していく快楽




急激に熱くなる肌。




乱れる呼吸



湿度を含んだ声




頭の中の流されてはダメという声は、どんどん隅へ追いやられる。




僅かに残った抵抗心をフル稼働して、体を捩るけど、クスリと妖艶に笑う友田に簡単に屈伏




だけど……



毎日面会に行ってる私が顔を出さないと母は心配するだろう。



心労が一番良くないとつい先日、主治医胃から説明をされたばかりだ。




「ね……あの……あっ…ん」


「おしゃべりなんて余裕だね」



「んぅ……ちが……う」



これ以上話ができないようにとでもいうように、攻める手がいっそう早められる。




だけど、負けてはいられない。




「び……病院……あぁっ……母が……し…んぱ……」



最後まで言い終わらないうちに、ガバッと友田が起き上がる。



その顔は、一気に覚醒したかのよう。



「はっ。今何時?」



素早く振り返り壁の時計を確認する友田。



「ヤバイ……綾」



やっと状況を把握したらしい。