【続】恋愛のやり直し方

頬に触れている私の手をやんわりと退けながら


「ホントに待ってないよ」



と、ムクれた顔で視線を逸らす。


そんな子供っぽい仕草の友田が珍しくて、心配かけた立場を忘れてクスクスと笑ってしまった。




そんな私をチラリと見た友田。



「心配した訳じゃないよ。もしも、連れ去られたら、奪還すればいいだけだし。

綾がどこへ行っても、迷わずこの腕に取り戻しにいくよ。そんな覚悟とっくにできてる」



「……」




カァー。っと耳朶まで真っ赤になる私の反応なんてお構いなしの友田。





「俺が心配してたとすれば、お前がまたどこかで一人泣いてるんじゃないかってこと。

残念ながら外れじゃないみたいだけど」




冷たくなった友田の指が私の頬をツーっとなぞる。




涙でパリパリになった私の頬には、涙の跡でも残っていたのだろう。




今さらバレバレだけど、隠したくて横を向く。