土手を下ったところで初めて振り返り、立花さんからは完全に姿が見えなくなったことを確認した。



そしてやっと堪えていたもの全てをを解放する。




急き立てるように流れ落ちる涙を隠すこともできず、土手横の窪みになっているところに身を隠して泣き続ける。




自分の非力さを嘆き、恨みそして恥じる気持ち全てを流し尽くしてしまえるように……



こんな状態で友田の元にもどることなんてできなかった。





ちゃんと決着を自分の中でもつけなくてはいけない、そう思った。




そして、空っぽになったところから友田と向き合っていこう。




だから、今は我慢せず思いっきり泣き続けるのだ。