【続】恋愛のやり直し方

「悔しいな」と聞こえないくらい小さな声で呟いた立花さんは、クルリと私に背を向けた。




「本気で欲しいと思ったんだ。綾との将来」



「……うん」



「誰にも文句を言わせないために、緑風館の買収を進めたんだ。その結果、お前を苦しめることになるなんて、最初は思ってもいなかった──」





ここにいる私にというよりは、どこか遠くに懺悔するような口調。




その表情は見えないけど、でもきっと悲しい顔をしているような気がする





「大丈夫」という気持ちを込めて、立花さんの背中にそっと手をあてる。



少しだけピクンと驚いた立花さんは、フッと笑ったけど、こちらを振り替えることはなかった。





それから、呟くように今回の事の顛末を話してくれた。