【続】恋愛のやり直し方

そういえば、友田との初対面は散々だったな。と懐かしく思う。



「なんでだろうな？初めて会った女なのに、アイツに汚されたくないなって思ったんだ」




「立花さん……」





ガシガシと照れを隠すように頭を掻くその姿に、クスッと笑ってしまった。



だって、こんな姿立花さんらしくない。





「笑うなよ」と目尻を垂れて、心底困った顔の立花さん。






「正直、最初はさ、綾に対する思いを否定したんだ。

もう色恋沙汰はごめんだと思ってたし、実際俺の立場的にも色々面倒だから」



そういえば、立花さんもバツイチだって言ってたし、彼の立場上、交際相手も誰でもいいってわけじゃないだろう。




「なのに、お前って存在は日に日に大きくなってきやがって……。この様だよ」



「アハハ……すみません」




コツンと軽く頭を小突かれる。
でも、その表情はとても柔らかい。




「それで、腹をくくったってわけ。お前を手に入れるときに、誰にも文句を言わせないだけの地位を築こうってさ。

曖昧にしてた立花の後継者として生きていくことと、その地位を揺るぎないものにするために、実績が必要だったんだ」