【続】恋愛のやり直し方

少し照れながら話す立花さんは、やっぱりいつもと少し違った印象。




彼の足を引っ張る機会を虎視眈々と狙う人達の中にいると、常に気を張っていなくてはならないのだろう。




それが身に染み付いていて、もしかしたら、立花さん自信も、常に気を張っていることに気付いてないのかもしれない。





「少しだけでもリラックスできたみたいで、良かったです。立花さんには、時々こういう時間が必要なんですよ」



「……そうかもしれないね」





もう一度川の方を振り返り、自分に言い聞かせるように呟いた立花さんの背中。





「力の抜き方を忘れていたんだ」



フッとひとつ息を吐いて、振り返るように、川を見つめながら話始めた。




「立花の家に入ることは、逆らえない運命だと自分に言い聞かせていたんだ。

風当たりは想像以上に強かったけど、俺の性分。負けず嫌いが良かったのか悪かったのか……誰にも文句を言わせない自分の位置を作ることだけを目標にしてきた」