頭の中の紫色を追い払い、隣でスヤスヤ眠る友田を起こさぬよう慎重に腕に巻かれたリボンを解く。
布団から出た自分が、何も身に付けていないことに気づき、慌てて付近を探すと、無惨に散らばった服や下着
足だけ伸ばし、一番そばにあったTシャツと下着を手繰り寄せる。
モソモソと布団の中で着替え、立ち上がる。
何度も鳴り、止まり、再び鳴り……を繰り返した携帯は、再び静かになった。
もしかして、病院からの連絡だったのではないか。と、着信相手を確認するために携帯の入った鞄を探す。
そして、視線の先に置かれた鞄を捉え、立ち上がろうとした時
「どこ行くの?」
さっきまでリボンの巻かれていた手首をギュッと掴む友田。
その表情から、不安な色が滲み出ている。
彼はまた私がひっそりと何処かへ行ってしまう事を怖れているのだろう。
このリボンだって、昨晩眠りにつく前に『何処にも行けないように』と苦笑しながら巻いていた。
布団から出た自分が、何も身に付けていないことに気づき、慌てて付近を探すと、無惨に散らばった服や下着
足だけ伸ばし、一番そばにあったTシャツと下着を手繰り寄せる。
モソモソと布団の中で着替え、立ち上がる。
何度も鳴り、止まり、再び鳴り……を繰り返した携帯は、再び静かになった。
もしかして、病院からの連絡だったのではないか。と、着信相手を確認するために携帯の入った鞄を探す。
そして、視線の先に置かれた鞄を捉え、立ち上がろうとした時
「どこ行くの?」
さっきまでリボンの巻かれていた手首をギュッと掴む友田。
その表情から、不安な色が滲み出ている。
彼はまた私がひっそりと何処かへ行ってしまう事を怖れているのだろう。
このリボンだって、昨晩眠りにつく前に『何処にも行けないように』と苦笑しながら巻いていた。

