ちょっと理不尽過ぎませんか?という言葉は、苦悶する友田には黙っておくことにした。




「先ずはさ、ちゃんと話しよ。お前の空回りを止めなくちゃいけないでしょ」



ペチンと額を軽く叩かれる。




『空回り』って……



それに、さっきから『お前』って、呼び方が変わってきてる。




「座って」なんて、自分の家のように促す友田に苦笑しつつ、お茶を淹れようとキッチンへ立つ。





そんな私の腕をガシッと掴まれる。
振り返り友田の顔を見ると、困惑した顔がそこにある。



「ここにいて。また逃げられると困る」



「………う、うん。ごめん」



別に逃げる訳じゃなかったけど、友田の不安げな顔を見たら、今は彼に従った方がいいと思った。




促されるまま彼の横に座る。





繋がれた手はそのままに……