【続】恋愛のやり直し方

「森嶋部長にはいつも娘のように可愛がっていただいてます。

あ、私だけじゃなくてここにいるナース全員ですよ」




「あ、こちらこそ、いつも母がお世話になっております」



ペコリと頭を下げると、彼女も慌てたように「いえ、お世話になっているのはホントに私たちの方ですから」と私よりもさらに深く頭を下げる。




「いえいえ……」


「いや、ホントに……」






「プッ」


「フフフ」



何の譲合いなのか分からず 二人とも同時に吹き出した。




「すみません。でも、私ホントに親不孝娘で、ろくに顔も見せてないんですよ。

だから、皆さんがいてくれたおかげで母も寂しくなかったんだと思います」



母へ視線を移しながらそういうと、彼女はクスリと笑う。




「部長はいつも娘さんの自慢をしていましたよ。『私とは違ってとても美人なのよ』って。

それと、『あの子は父親似なのよ』っていつも嬉しそうに話してましたよ」



「ホントに……父親似だと言っていたんですか?」